2019年秋、スタン・ワウリンカ選手が使用しているテニスラケット、Vコアプロが発売されました。
深いグリーンとブラックが基調の渋いカラーのVコアプロ。
今回のヨネックスの新作ラケット「Vコアプロ」はどんなラケットでどのような特徴があるのか?
試し打ちした感想を書いていきます。
ヨネックス「Vコアプロ」の特徴
ロングラリーを制するために!
強烈なスピン性能とクリアな打球感がウリのテニスラケット
これがヨネックスが言うVコアプロの売りのようですが、僕の感想はやや違うものでした。
僕の感想は、片手バックハンドの使い手であるワウリンカのために作られたラケット?と思うほど、シングルバックハンドプレイヤーにはしっくりくるテニスラケットという印象でした。
グリーン×ブラックのダークなカラーも個人的には派手すぎないので良いと思います。
大人のテニスプレーヤーに好まれる渋めのカラーですね。
ちなみに前身機種はVコアデュエルG。
スペックもVコアデュエルGをほぼ踏襲しています。
Vコアプロのスペック
ラケット重量:300グラム
フェイス面積:100インチ
バランスポイント:320㎜
メーカー希望小売価格:35,000円(税別)
Vコアプロは現在の主流のど真ん中、「黄金スペック」のラケットです。
実際にワウリンカ選手が使用しているのはVコアプロ97ですが、一般ユーザーには100インチのVコアプロの方が使いやすいでしょう。
Vコアプロを打ってみた感想
僕は2年前のVコアデュエルGを使っていたので、Vコアプロになってどこがどう変わったのかは興味がありました。
Vコアプロを試し打ちする機会がありましたので、前作とmの違いやストローク、ボレー、サーブを打った感想を書いていきます。
Vコアプロでストロークをしてみた!パワー抑え目のラケット?
ワウリンカ選手は片手バックハンドの代表と言える選手の1人。
僕もその気になって片手バックハンドに挑戦してみました。(元々シングルバックです)
ラケットの振り抜きはいい。
ただメーカーの言うような強烈なスピンはかからず。
僕の打ち方の問題かもしれませんが、フォアハンドでトップスピンを打ってみた感想も同様で、それほど強烈なスピンボールにはならず。
ただもう一つのウリのコントロール性能には高いものを感じました。
ダウンザラインにボールを飛ばしたいと思えば、きっちりイメージ通りにラインに沿ってボールが飛んでいき、しっかりコート内に収まってくれます。
スピンには不満が残るものの、コントロールはバツグンにしやすいラケットだと感じましたね。
壊れそうな打球音も僕の好みの音で気持ちよくボールを打てました。(※打球音はストリングによる影響が大きいので参考外でお願いします。ちなみに張っていたのはポリツアーストライクです)
Vコアプロでボレーをしてみた!コントロールは思いのまま!?
どちらかというとヘッドライトなVコアプロ。
それだけにボレーのラケット操作はしやすいのではないかと思っていましたが予想通り!
Vコアプロは繊細なタッチを必要とするボレーのようなプレイに相性が良いです。
特にドロップ、アングルとラケットを柔らかく使いたいケースで力を発揮してくれました。
不満なところがあるとすれば、ややスウィートエリアが狭いように思うこと。
集中してラケットの真ん中で打ちたいです。
Vコアプロはネット際で最も光輝くラケットかも?と思うほど、ボレーでは使いやすく感じました。
アングルボレーが打ちやすいし、実際にネットギリギリにボールを落とすことができて満足です。
Vコアプロでサーブを打ってみた!もう少しパワーが欲しい?
さて、サーブについてですが、残念ながらフラットもスピンもどちらもパワー不足を感じてしまいました。
ラケットがボールを飛ばしてくれる感覚はそれほどなく、自分のスウィングでボールを飛ばしている感じ。
振れば振っただけボールは飛ぶが、それ以上でもそれ以下でもないボールの飛び。
ストロークは相手のボールのパワーを生かして飛ばすことも可能ですが、サーブはそうはいきません。
そのためラケットのパワー不足が思ったより浮き彫りになりました。
Vコアプロを使った感想まとめ
Vコアはボールの飛びが抑え目のラケット。
ただそれを吉ととらえるか、凶ととらえるかは使う人しだい。
僕のように非力なプレーヤーはラケットにある程度のパワーを求めますが、自分のパワーでボールを飛ばしたい人や、ラケットがボールを飛ばす感触が嫌だと言う人もいます。
またボールが飛び過ぎないということは、コントロールしやすいと言い換えることもでき、勝手にぶっ飛んでいくようなアウトにはなりにくいでしょう。
最後に前身機種のVコアデュエルとの違いについて
Vコアデュエルはひと言で言うと、「硬くて柔らかいラケット」でした。
打球感はそこそこ硬い割にはラケットフェイスが変形しやすく感じたラケット(実際に変形するかどうかは不明)でした。
今作のVコアプロにはデュエルに感じた違和感のようなものはなく、スピードボールを打ち返すのも安心してスウィングできました。
前作からの見た目の大きな変更点は気づかない程度のものですが、中身は進化しているのかもしれませんね。
ヨネックス好き、ワウリンカ好き、シングルバックハンドプレーヤーのパワーヒッターには好まれるラケットになりそうです。