テニスを始めたばかりでどんなラケットを選べば良いか分からないですよね。
テニスラケットのメーカーは海外も含めると30社以上もあると言われています。
テニスの知識のない方にとっては何を基準に選んでよいのかが分からないはず。
そこでテニス歴30年の管理人が、これからテニスを始めてみようと思っている方や始めたばかりの初心者へ向けて、失敗しないテニスラケットの選び方をお伝えしようと思います。
あなたのラケット選びの参考にして下さい。
ラケット選びの際に最も重視すべき基本は3つだけ
テニスラケット選びには様々な要素がありますが、知っておいて欲しいことは3つだけ。
それがラケットの素材と重さ、ラケットの面積についてです。
テニスラケットの素材について
粗悪なものを除けば今のテニスラケットはほとんどがカーボンでできています。
カタログを見るとチタンがどうの、メタルなんとか、などと色々とラケットのウリについて書かれていますが、それはラケットのごく一部に別の素材が使われているだけであって、基本の素材はカーボン(炭素繊維)です。
これはどんな有名メーカーでもそう。
カーボンの質が違ったり、ラケットの形が違ったりと各社が工夫をしていますが、根っこの素材は同じです。
カーボンの他にはアルミ製のテニスラケットがあります。
アルミはカーボンより軽くて原料も安く作ることができますが、カーボンに比べ圧倒的に柔らかいため簡単に変形してしまうため、柔らかいボール(ロープレッシャーボール)した使わない入門用のジュニアラケットにしか使われていません。
まれに成人用ラケットにも全身アルミ製テニスラケットを見かけます。
(※スポーツ専門店ではなく大型雑貨小売店などに置かれていることが多い)
かなり低価格で販売されていますが、成人用ラケットを探すならアルミ製はやめておきましょう。
テニスラケットはカーボンでできてる
ラケットの重さについて
テニスラケットの重さは軽いものなら250グラムから重いものは350グラムくらいの幅があります。
それほど力を入れずに扱える重さがベストですが、テニス初心者にはその基準が分からない方も多いでしょう。
男性のラケットの重さは300グラムが平均
一応の目安ですが、男性なら290グラム~310グラムの間で選べば大きな失敗はしないでしょう。
今の主流としてよく売れているのは300グラムです。
ほとんどのメーカーが300グラム前後のラケットをラインナップしているので、選択肢も広いはずです。
女性のラケットの重さは280グラムが平均
女性は男性に比べると軽いラケットの方が扱いやすいと思います。
目安は280グラム前後のものを選ぶと良いでしょう。
※軽すぎるラケットには注意
テニスラケットの重さに規定はなく、中には250グラムくらいの重さのラケットもあります。
軽ければ軽いほど扱いやすいと思われるかもしれませんが、実はそうでもないのです。
ボールを飛ばすためにはある程度ラケットの重さが必要です。
ところが250グラムほどしかないテニスラケットの重さでは、ボールが飛んでいきません。
ボールの飛ばないラケットでは役に立たないので、ラケット船体の重さは軽くてもボールが飛ぶように仕上げる必要があります。
その結果、ラケットメーカーはラケットの比重をヘッドの方(ラケットの頭部分)に持ってくるように設計しました。
例えるとハンマーのようなイメージですね。
全体の重さは軽いけど極端にヘッドに重心が寄ったラケットです。
決してバランスが良いとは言えませんが、そうしたラケットが好みのユーザーが一定数いるのでメーカーもこうしたタイプのラケットを作っているという訳です。
テニス初心者の方にお勧めできない訳ではありませんが、単に軽いからといった理由だけで選ぶと後悔することになりかねないので注意しましょう。
男性は300グラム
女性は280グラムが平均
軽すぎるラケットには注意
ラケットの面積(フェイスサイズ)
ラケットの重さと同じくらい大事なのがラケット面の面積(フェイス面積)です。
テニスラケットには「スウィートエリア」とか「スウィートスポット」と呼ばれる場所があって、そこにボールを当てるとボールがよく飛んで打感も良い、コントロールもしやすいです。
逆にスウィートエリアを外してボールをを打ってしまうと、ラケットがグラグラしてコントロールは悪くなり、打った感触もよくありません。
スウィートエリアはラケットの真ん中部分にあって、フェイス面積が大きいほどスウィートエリアも大きい傾向にあります。
テニスの初心者にお勧めするのはスウィートエリアの大きいラケット=フェイス面積の大きいラケットということになりますが、そう単純ではありません。
確かにラケットフェイスが大きいほどスウィートエリアも大きくなり、ボールも良く飛びますが、逆にラケット面が大きければ大きいほど操作性は悪くなります。
フェイス面積が大きくなるとラケットヘッドに比重がかかる、いわゆるトップヘビーなラケットになるからです。
現在のテニスラケットの標準サイズは?
発売されているテニスラケットの中で最も人気のフェイスサイズは100インチです。
最も小さいサイズは95インチ、大きいサイズなら120インチのものがあります。
数字だとそれほどの違いは無いように感じますが、実際に見てみるとかなりの違いがあります。
ボールを打ってみるとさらに大きな違いに驚くでしょう。
という訳で、テニス初心者の方にお勧めなのは100インチ以上のフェイスサイズのラケットです。
100から115インチくらいのフェイスサイズの大きさのテニスラケットが平均的で初心者には使いやすいサイズでしょう。
ラケットの大きさ(フェイス面積)は
100インチから110インチの間がおすすめ
ラケットメーカーで選ぶ
テニスラケットを発売しているメーカーはたくさんあります。
・ヨーロッパを初め日本でも人気なのはBABORATとHEAD
・メイドインジャパンなのはYONEX
・他にはPRINCE、DUNLOP、BRIDGESTONE、ミズノなど
いずれも人気で有名なメーカーです。
初心者向けのメーカーというのは特にありません。
なぜならどのメーカーもプロ選手が使うモデルを初め、中級者からテニス初心者が使いやすいモデルまでをひと通りラインナップしているからです。
という訳でメーカー選びに正解も不正解もないので、選ぶ基準が錦織選手が使っているから!でもいいし、メーカーの響きがかっこいい!とかでも全然良いと思います。
聞いたことのあるメーカーなら心配なし
どのメーカーも初心者向けから上級者向けのラインナップがある
デザインで選ぶ
どんなデザインのラケットにするかについても決まりはありません。
気分の上がるカラーやデザインのラケットを使った方が楽しくテニスができるでしょう。
ただカラーやデザインの前に、自分のテニスのレベルに合ったラケットの重さと大きさ(フェイスサイズ)を決め、その後にメーカーやデザインを選ぶのが良いと思います。
カラーやデザインは好きなものでOK!
気分が上がるものを選ぼう
初心者がプロ選手使用モデルを選ぶのは危険?
テレビで見たプロ選手と同じラケットを使いたい!と思うのはテニス初心者に限らず多くの人が思うことです。
僕も好きな選手が使っているラケットは気になります。
ですが、初心者がプロ選手と全く同じものを使いこなすのは難しいです。
プロ選手の使うラケットは重いものが多く、ラケットのフェイスも小さいものが多いです。
素材やフレームの形状にも工夫がされていて、強烈なボールにも負けないような造りになっています。
プロモデルのテニスラケットはプロ選手の要望に合わせて作られたラケットなので、初心者には必要のない性能が備えられています。
>>運転免許を取ったばかりの人がレーシングカーを乗りこなすのは無理<<
これは理解できると思います。
テニスラケットも同じで、初心者には初心者向けのラケットを選んだ方がベターという訳です。
しかしどうしてもプロ選手と同じラケットを使いたい!という方もいるでしょう。
そんな方のために、プロ選手と同じ形とカラーデザインのテニスラケットが一般ユーザー向けのスペックになって発売されています。
例えば大坂なおみ選手の使用しているYONEXのEーZONE98というラケットはフェイスサイズも小さくて、一般ユーザーにはやや重いラケット…。
ただこのプロモデルが一般ユーザーに使いやすいように、若干のスペック違いのモデルが用意されています。
E‐ZONE100という、フェイスサイズが100インチ、重さが300グラムのラケットです。
▶ヨネックステニスラケット2020年発売E-ZONE98・100レビュー記事
さらに初心者向けのモデルとしてE‐ZONE105というモデルは、フェイスサイズが100インチ、重さが275グラムのモデルがあります。
軽くて使いやすくてフェイスサイズも大きいし、デザインやカラーも大坂なおみ選手の使っているE‐ZONE98とほぼ同じです。
これはYONEXに限ったものではなく、どのメーカーでも一般ユーザーが使えるモデルが用意されているので、憧れの選手と同じカラーデザインのラケットが使いたいと思う方にはお勧めです。
プロと同じカラーで初心者向けモデルのものもある
ドンキで打っているテニスラケットってどうよ?
近ごろはドンキホーテのようなディスカウントショップにもテニスラケットが販売されています。
ホームセンターでもテニスラケットを売っているのを見ますが、これらはハッキリ言ってお勧めできません。
これらのなんでも量販店で扱っているテニスラケットはアルミ製のものが多いからです。
テニスラケットの素材の主流はカーボンです。
軽くて強度があって安価なことからテニスラケットの素材として定着していますが、ひと昔前はアルミがテニスラケットの素材として用いられていました。
アルミは軽くて安価なのですが、強度の面では極端に弱いのでテニスラケットには向いていません。
今ではアルミ製のラケットは柔らかいキッズ用のボールを打つための子供用ラケットとして生産されていますが、通常のテニスボールを打つためのテニスラケットの素材としては、まともなメーカーなら使いません。
テニスラケットを買うならスポーツ専門店で
アルミはやめておきましょう
スポーツDEPOのオリジナルブランド「IGNIO」ってどう?
スポーツ用品の小売り業界2位のアルペンが運営するスポーツDEPOに行くと、オリジナルブランド「IGNIO」のテニスラケットが販売されています。
価格面では安いのでテニス初心者の方が持っているのを見かけるのですが、正直言って性能の面では使ったことがないのでよく分かりません。
ただプロ選手はIGNIOを使いませんし、使おうと思わないでしょう。
性能の面でもブランドの面でも、プロ選手が使わないのには理由があるという訳ですね。
少しテニスをかじっている人ならIGNIOは使わないでしょうし、僕も使いません。
IGNIOを否定はしないが経験者は使わない
テニス初心者の失敗しないテニスラケット選びまとめ
長くなったのでまとめると、
テニスラケットはテニスのレベルや筋力に合わせて
②ラケットの大きさ(フェイスサイズ)を決める
③メーカーやデザインを選ぶ
以上の順番で決めていくのが良いと思います。
当サイトでもテニスラケットのレビューをしている記事がたくさんあるので参考にして下さい。